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ランクル80シフトロック・コントロール・コンピュータ修理

トヨタランドクルーザー80 定番であるあるの不具合、多くの方がこの問題に直面して悩み、心痛めて涙し、怒り諦め現在に至っていることでしょう。

 

シフトロックが掛かって、いちいち手動操作で強制的に解除しないとオートマチックのレバーが動かせない。こんな不自由が許されるはずありません。あきらめずにサクッと治します!

 

2025年6月現在、この部品はトヨタは製造も終了して廃盤、5年ほど前から在庫も供給も無く新品部品は地球上におそらく存在しません。リビルト品も無く、仮に中古廃車から部品を外せたとしても正常に動くものはそれほど多くはないと思われます。

まずはレバー周りの大きい樹脂カバーを外します。(+ビスねじ4個)4WD切替えトランスファーレバーの頭のノブだけクルクル回して外しておきます。

次にその後ろのアームレストも外します。(#14六角ナット2個と+ボルト4個)

外すというより、アームレスト前部分を浮かせてやるだけで、対象の部品が見えます。

これです。

5cmほどの黒いプラスチックの箱

 

シフトロック・コントロール・コンピューターです!

スチールステーで挟み固定してあるだけです。

ケーブルのコネクターは3か所ですが、それぞれの形状が独特で意外と外すのに手こずりました。

 

どの部分が分離する位置か分かりづらく予想外のところで抜けます。

プラスチックのカバーを開くと基盤全体が丸見えになります。

はーい、やっぱり焼け焦げています。かなり重症です!

パーツクリーナー、ラッカーシンナー、コンパウンド、カッターの刃、色々なもので洗浄したり磨いたり削ったりしてみます。

完全にキレイにはならないけどこんなもんで限界かな・・・

購入した部品が届きました!

 

トランジスタ NEC2SA954

 

コンデンサ ELNA RJJ16V220μF

高信頼タイプ

 

2種類の部品は1コづつ必要ですが5コが最少発注数なので・・・

 

660円+660円の部品

 

ヤマトの送料900円と、代引き手数料330円を合わせて、

総額2550円です!

 

 

今まで耐えてきましたが・・・

 

今回は細かい精密作業になるので、

”ロウガンキョウ”買いました!!

948円

悲しいです!

まずは故障していると疑われている2つの部品をはんだ吸着して外します。

 

手前の角の黒いコンデンサーと、円筒形のトランジスタの2部品です。

 

 

そういえば、今回は私自身の作業記録日記として紹介していますが、完全に無知で、ど素人の未経験者の不器用者です。

 

しかし今の時代、ネットには先人の方々の知恵がたくさんあります。

 

この修理作業もすべてネットの情報を丸々参考にしています。

 

この作業はトヨタのディーラーはもちろん、一般的な民間の自動車整備工場でも取り扱いはしてくれない作業になります。基盤の改造は後の保証ができないからです。

 

個人の自己責任になります。

はんだ付け作業の前に、イメージトレーニングします。

 

1・2・3・4・かぞえて母材にはんだごて先端を当てて熱を加えます

5・6・ではんだを当てて溶かして流す

7!・で、はんだを離す

 

8!・で、はんだごてを離す(完了)

 

 

基本のはんだ付け作業もネット情報で勉強します。

 

実際にはそんなテンポ良くいきませんでしたが。

故障部品を外してから軽く掃除もしてあります。

新品部品を組み付けます。

 

極性は無く、どちら向きでも良いとなっていましたが、いちおう元々の形と同じように取り付けました。

 

トランジスタ;たてしま模様を外向き

 

コンデンサ;平たいほうを外向き

裏はこんな感じ

 

あとでこの形が失敗することをこの時は気付いていません。

 

トランジスタ;写真下の下の足は下方向に折り曲げているが、正しくは斜め右上方向のほうが良かった。

はんだ付けできました

なんとかうまくできているように見えますが・・・

 

正直これは慣れないうちは、隣と干渉せずに距離がとれているか、ちゃんとはんだが溶けているか、不安しかないです。

 

では試運転をしてみます!

部品を車両に戻してコネクタ接続、エンジン始動

シフトレバーは・・・動かない 失敗です

クルマの不具合の症状は治らず、かといって悪化もせず、現状のまま・・・

 

3日前に釣ってきた真鯛を寿司にして気分転換をします。

腹ごしらえをしながら失敗原因を考える

 

 

はんだ付けの大きさ、向きが適切じゃない”気がする”のでやり直します

 

もう一度はんだを溶かしてより小さく溶着してみました。

そしてさらに次の作戦としては

 

また別のネット情報より~

 

基盤の電導体が荒れている(断線している)場合には、直接リード線にて部品どうしを繋ぐ

 

 

ネット画像を老眼鏡フル活用して、黒いリード線がどこからどこまでどう繋がっているか凝視する

 

 

見よう見まねでとにかくやってみる

この時には何が間違いか正解かもわからなくなっています。はんだ付け作業の正確さも判断できていません。

とにかくやれるだけやってみたという感じ

再び、車両に戻してみます。

 

もし間違った接続になっていたらショートを起こして発火、爆発、火災、車両損傷事故につながりかねない

恐怖があります

 

 

でもやるしかない

動画を撮りましたがこちらに貼り付けできませんでした。

 

 

成功です!

 

初めてシフトレバーを左手1本だけで操作できました。

 

こんな当たり前のことが、実は幸せだったって気付く瞬間です!

 

焦げ臭い匂いもしていないので大丈夫そうです。

今後しばらくは経過観察していきます。

 

 

おわり